HONDA CB400SuperFour VTEC Spec22006年07月26日 15時45分44秒

HONDA CB400SuperFour VTEC Spec2 インプレッション

'06年7月15日。
10年以上乗り続けたKAWASAKI XANTHUSと別れを告げ、新たに愛車となったCB400SF-V2。
現行車種CB400SF-V3のひとつ前の型になるこのバイクは、走行距離・約10,000kmの'02年式の中古として購入。
発売当時から現在に至るまでHONDAの400ccクラスのスーパースポ−ツは、現行車種としてはもうこのCB-SFしかないワケで、在る意味HONDAの全てが詰まっていると言っても過言ではない。んだろうな〜。という予想をしてたワケだが、乗ってみると、ホントその通り。
一言で言えば、文句の付けようがまったくないバイクだった。
しかも全てがその予想のひとつ上を行っている。
とにかく速い!

先ずびっくりしたのがハンドルの軽さ。
車重自体は多分ザンザスより重いような気がするんだが、ハンドルが軽いので取り回しが異常にラク。
そしてその軽さは都内での擦り抜けに驚く程の強みを発揮する。
だからといって直進安定性が損なわれているワケでは無くまったくの逆で、ハンドルの軽さに惑わされずに走ったならば、これまた驚く程の直進安定性がある。
むしろ下手にこじって走る方が危ない。
軽い分、こじり易いので要注意。
エンジンは下から上まで綺麗に回る上に、何速の何回転からでも加速する。
このおかげで、都内の擦り抜けは「いける!」と思える度合いがザンザスの時よりも大幅に上がった。
切り返しは速いわ、欲しい時にギヤを落とさずともトルクが得られるわで、擦り抜けが嫌いなオレでも多少無茶な擦り抜けをしたくなるくらい。
がしかし、その分この「いける!」という気持ちが事故に繋がりそうな危うさをかもし出してるので、乗り手の自重をかなり要求するバイクになっている。
今の人たちはこんなバイクをビギナーから乗るコトになるのか〜。と少々恐ろしい気がする。

じゃぁ都内向けなバイクなのかと言えば、全然そんなコトは無く、高速は高速でべらぼうな強みが。
何と言ってもVTEC(可変バルブシステム)。
一つ目は、料金所でのストップ&ゴーでは0→約100Km/hがあっという間。
コレは仮にVTEC無しでも多分エンジン特性的には元々そのくらいの力があると思われ。
が、敢えてVTECが作動する7000rpm辺り(←多分。調べて無いので。音で判断するとこの回転数辺り。)で繋いでやると「チュチューン」とまるでモグラ獣人みたいな音がして面白い(笑)。
二つ目は、通常の高速クルージング中で、7000rpm以上に突入した瞬間に来るVTECの加速感。
まさしく「VTECキター!!」
「2stの8000回転から上はバケモノやで〜」と、どっかのマンガでキャラがこーんな手(どんな手?(笑))をしながら言ってたが(※新谷かおる『左のオクロック』)それに勝るとも劣らない凄さ!
……すみませんちょっと嘘。
多分VTECは2st風な「爆発的な加速感」より、「プラスα的な加速感」な味付けがされているのでもうちょっとマイルドです。
その代わり、どのギア位置でも必ずいい感じに効いてくれるので、「7000rpm以下でまったり走っていたが、目の前が空いたぞ。さぁ加速〜!」なんて時に、今までは一速ギアを落としてから加速! だったのが、そのままスロットルを開けるコトでVTECバンドに突入させれば十二分に加速感が得られるため、ギアを落とす必要が無い。
楽。
さらには、鬼のような直進安定性と相反したハンドルの軽さが共存するため、車線変更もクイックだし、そのままボーっと走る分にも問題は無い。

恐ろしい程に長距離ツアラーと都内仕様が、極めて絶妙なバランスで共存しているバイク。
バイクという物の、HONDAの答えのひとつがココにあると言えよう。

敢えて文句を付けるとすれば、ソレはもう単純に好みの問題で、
「燃料計、トリップメータ、オドメーター系が全て液晶なのが気に入らない。」
(諸事情で雨ざらしなトコに置かざるを得ないタメ、雨ですぐ液晶がダメになりそうな気がする。そしたらメーター一式を一気にアセンブリ交換ですか? 高い、高いよ!)とか、
盗難防止機能のHISSシステム(電子登録してある専用のキーでないとエンジンが掛からない。)の信用性がどこまであるのか?(いや盗む盗まれるの話じゃなくて、コイツが誤作動するようになったらバイク自体が動かなくなるのでバイク屋にすら持って行けないワケですよ。なにぶん雨ざらし環境なので、電子系で管理されるコトに凄く不安があるのね。すぐ壊れてしまうんじゃないかと。)とか、
そういった車体本体以外の飾りの部分が先ずひとつ。
機械式の方が安心出来る人なのですよ。オレ。古い人間だから。

もうひとつは、コーナーリング時にバンク角をバイクに勝手に決められてしまうコト。
そういう機能が付いてるのかと思っちゃいましたよ(笑)。
コレはちょっとまだ理由がいまひとつ自分で理解出来てないですが、多分ザンザスよりフロントフォークのキャスター角が寝てて、ホイールベースが長いからではないかと予想。合わせて前後サスの硬さ等のセッティング環境の絡みで。
コーナーに進入すると、バイクが勝手に倒れ込んで(きっかけは当然コッチが作ってるワケだが)、とある位置のバンク角で安定してしまうんですね。
そしてそのバンク角のままコーナーを脱出すれば、とても安定したコーナーリングが出来るんですよ。
ならいいじゃん。ってのはまったくもってその通りなんですが、なんつーかこう、「バイクに乗せられてる」って気がして、少し気持ち悪いです。
仮に下手クソでヘロヘロなコーナーリングになったとしても、そっちの方が「自分がコントロールしてる」感があって好きなんだよな〜。
こーゆー安定したバンク角を勝手に決めてくれるバイクのコトを「セッティングが出てる」って言うんですかね?
そーゆー意味じゃぁ、今まで「フロント16インチのMVX」とか「リアサス抜けまくりでフニャフニャな味付けのザンザス」とか、目茶苦茶なバイクばっか乗っているので、「ちゃんとしたバイク」に乗って無いためよく解りません(笑)。

正直、レーサーレプリカ世代を通過して来てる自分にとって、「見てくれ」が一世代前に逆行しているこの手のバイクは「乗り味の味付けも昔みたいなんだろ? 2本サスでモノサスじゃないし、ハンドルだってセパハンじゃねー。フレームだって鉄パイプなんでしょ、どーせ。」みたいに思っていたフシがあったのだが、ソレを全て裏切って、とても今風なバイクでした。
びっくりです。

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